ツバメの巣立ち
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この時期、巣立ったばかりの子ツバメをあちこちでよく見かける。
電線、屋根、橋の欄干など小高い所が多い。
日向ぼっこを楽しんだり毛繕いをしたり居眠りをしていたりする。
親がやって来るといっせいに大きな口を開けて餌をねだる。
ツバメは夏鳥で、春にやって来て虫類の多い梅雨時に子育てをし、
秋には東南アジアへ去っていく。
2000km もの旅をするという。
抜群の飛翔力をもっているが、争いごとはからきし苦手らしい。
それゆえ人家に営巣し外敵から身を守る方策を選んだと考えられる。
外敵はカラス、ヘビ、モズ、ムクドリ、猫。
スズメにも力負けするという。
ツバメに対するイメージは何だか哀しく切ない。
「のど赤きつばくらめ二つ梁にいてたらちねの母は死にたまふなり」(斎藤茂吉)
童話「幸福の王子」(オスカー・ワイルド作)
この子どもの頃のイメージがしっかり根を張っているせいだろうか。